関係代名詞 前置詞+関係代名詞


関係代名詞の基本

<前回の内容>
分詞構文の慣用表現

 

 

今回から関係代名詞の内容に入っていきます。
関係代名詞は中学でも勉強しています。

 

中学生の内容は基本になりますので、理解が不足している場合には下のサイトで確認をしておいてください。

 

 

「関係代名詞とは」
「関係代名詞(長い主語になる文を作る1)」
「関係代名詞(長い主語になる文を作る2)」
「関係代名詞(2文を1文につなぐ)」
「関係代名詞(適切な関係代名詞の選び方)」
「関係代名詞(選び方の練習問題)」
「関係代名詞(英作文の作り方)」
「関係代名詞(長い主語の英作文の作り方)」

 

 

 

けっこうなページ数になりますが、ここで基本的な中学校で習う内容は網羅しています。今回は上の内容をふまえて、その先のお話を進めていきます。

前置詞+関係代名詞

<前置詞+関係代名詞>

 

 

関係代名詞の前に前置詞がくる形があります。
今回はこの説明をしていきます。
次の例文を見てください。

 

 

例1)
「This is the place which I have wanted to go to.」
(ここは私が行きたいと思っていた場所です)

 

 

この文の最後には「to」という前置詞がついていますね。
この前置詞の「to」は関係代名詞の前に移動して次のように書きかえることができます。

 

 

例2)
「This is the place to which I have wanted to go.」
(ここは私が行きたいと思っていた場所です)

 

 

意味は同じです。
単純に、後ろに前置詞を残す言い方と、関係代名詞の前に持っていく言い方の違いになります。

 

 

ちなみに、例2)は古い言い方になるので会話ではあまり使われません。しかしテストでは聞かれてくるところなので知っている必要
があります。

 

 

また、英語が苦手な人は日本語から英語に直す時にこの「to」を忘れてしまいがちです。間違える人の考え方を見てみましょう。

 

 

 

_______________

 

<前置詞を忘れてしまう考え方>

 

「ここは私が行きたいと思っていた場所です」

 

   ↓

 

「ここは場所です / 私が行きたいと思っていた」

 

   ↓

 

「ここは場所です」
→「This is the place」

 

「私が行きたいと思っていた」
→「which I have wanted to go

 

※本当はここで「〜 go to」としないといけない。

 

   ↓

 

「This is the place which I have wanted to go.」←toが足りない。

 

 

こうしてしまう間違いが多いです。
でも「行きたい」は「want to go」でいいんじゃないの?と思う人もいますよね。

 

 

なぜ「to」が必要になるのかを説明します。

前置詞が必要な理由



 

 

<前置詞が必要な理由>

 

この文は元々2つだったものが、関係代名詞を使って1つになっています。では元の2つの文に戻してみます。

 

 

This is the place which I have wanted to go to.」
→「This is the place.」
→「I have wanted to go to the place.」

 

 

先行詞にあたる「the place」は元の文で共通しています。

 

この2つの文を関係代名詞を使ってもう一度1つに戻すことを考えると、下の文の「the place」は関係代名詞にとって代わられるので消えますが、その前の「to」は残りますね。

 

 

_______________

 

「I have wanted to go to the place.」の
「the place」だけが消えるので
「I have wanted to go to」までが残るということ。
_______________

 

 

そのため関係代名詞を使って1つにしたときは「to」を入れて初めのような文になります。

 

 

 「This is the place which I have wanted to go to.」
=「This is the place to which I have wanted to go.」

 

 

ここまでは良いですか?

 

 

あっ!

 

 

あと「to」といっても「wanted to」の「to」は前置詞ではないですよ。
これは「不定詞のto」なので前置詞ではないと覚えておきましょう。

thatは前置詞 + 関係代名詞にできません!

<前置詞 + 関係代名詞にできない場合>

 

最後に「前置詞 + 関係代名詞」の形にできない場合があるので、その説明をしておきましょう。

 

 

「This is the place which I have wanted to go to.」

 

 

この例文では関係代名詞の「which」を使っていました。
ここで思い出してもらいたいのは関係代名詞の「that」です。

 

 

中学の時に勉強しましたが、「that」は「who, whom, which」の代わりに使える便利な関係代名詞でしたね。

 

 

ただ関係代名詞の「that」を使っているときは「前置詞 + 関係代名詞」の形にはできないと覚えておきましょう。

 

そういう使い方なのでそう覚えておいて下さい。つまり

 

 

「ここは私が行きたいと思っていた場所です」
      ↓
 「This is the place which I have wanted to go to.」
=「This is the place to which I have wanted to go.」
=「This is the place that I have wanted to go to.」

 

 

この3つの言い方はどれも同じ意味で、どれも正解です。

 

ポイントは関係代名詞の「that」を使って「to that」という言い方はしないということです。

 

 

今回は以上になります。
最後にポイントをまとめておきます。

<ポイント>

 

「前置詞 + 関係代名詞」

 

関係代名詞よりも後ろに前置詞が来るときは、関係代名詞の前に持
ってくることができる。

 

 「This is the place which I have wanted to go to.」
=「This is the place to which I have wanted to go.」

 

 

ただし関係代名詞の「that」を使った時は「to that」とはできな
い。

 

○「This is the place that I have wanted to go to.」
×「This is the place to that I have wanted to go.」

 

 

 

次回は関係代名詞のwhatの説明をしていきます。