動名詞の慣用表現
<前回の内容>
動名詞の受動態
前回は「動名詞の受動態」で、ポイントは以下のようになりました。
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(ポイント)
動名詞の受動態とは。
動名詞のふつうの意味は「〜すること」だが、
「〜されること」となる言い方のこと。
形:「being + 過去分詞」
例文
「I don't like being talked to like that.」
(私はそのように話しかけられることが好きではありません)
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今回は「動名詞の慣用表現」を説明します。
動名詞を含んだ慣用表現の例文
1.on 〜ing
(〜するとすぐに)
まずはこれから始めましょう。
この「on 〜ing」は「〜するとすぐに」という意味になります。
例)
「On seeing the policeman, the man ran away.」
(警察官を見るとすぐに、その男の人は走り去った)
これは「as soon as」で書きかえられます。
この「as soon as」も「〜するとすぐに」という意味でしたね。
ただし注意点があります。それは
「as soon as + 主語 動詞」
のように「as soon as」の後ろには「主語+動詞」になることです。
「as soon as」は接続詞なので後ろに「主語+動詞」がきます。
それに対して「On 〜ing」は「on」が前置詞なので後ろは動名詞の
「ing」になるということです。
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「On seeing the policeman, the man ran away.」
=「As soon as the man saw the policeman, he ran away.」
(警察官を見るとすぐに、その男の人は走り去った)
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上の書きかえを少し説明すると、
「as soon as」の後ろの主語は「the man」となっています。
これは「最初に名詞、その後に代名詞」ということで、ふつうはこの順番にします。
また「saw」が使われていますが、この文の時制は後ろの主節で「ran」が使われていることから過去と分かります。
「as soon as 〜」は従属節で時制の一致をする必要があるので、「see」も過去の「saw」にします。
2.「in 〜ing」
(〜するときに)
上の「on 〜ing」と似ているので見間違えないでください。
こちらは「in」です。
例)
「In crossing the street, please be careful.」
(通りを横切るときには気をつけてください)
このように使います。
こちらも「in」が前置詞なので後ろは動名詞になり「crossing」と
なっています。
また「〜するとき」といえば「when」があるので、これで書きかえ
られます。
ただしこれも接続詞なので次のようになります。
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「In crossing the street, please be careful.」
=「When you cross the street, please be careful.」
(通りを横切るときには気をつけてください)
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「when」は接続詞なので後ろには「S + V」が続きます。
またこの文は命令文で「あなた」に言っているので、
主語は「you」になります。
3.There is no 〜ing.
(〜することはできない)
この構文は次のように使います。
例)
「There is no knowing what will happen in the future.」
(将来何が起こるのか知ることはできない)
これは「〜することはできない」という意味なので次のような書き
かえができます。
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「There is no knowing what will happen in the future.」
=「It is impossible (for us) to know what will happen in the future.」
=「We can't know what will happen in the future.」
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テストでは下のどちらかの文が書いてあって、
「同じ意味になるようにカッコに適語を入れなさい」
のような問題がよく出されます。
4.It is no use(good) 〜ing.
(〜しても無駄だ)
これはどの参考書でもよく目にする例文をここでも紹介しておきましょう。
例)
「It is no use crying over spilt milk.」
(こぼれたミルクを泣いても無駄だ)
これは「覆水盆に返らず」ということわざの英語版です。
この「覆水盆に返らず」という意味自体が分からないかもしれませんね。
「覆水」→「入れ物がひっくり返ってこぼれた水」
お盆に乗せていた入れ物がひっくり返って水がこぼれてしまった。
それはどんなに嘆いても、もう元には戻りませんよ。ということわざです。
他にも
「It is no use trying to excuse yourself.」
(言い訳をしようとしても無駄だ)
「It is no use pretending not to know」
(知らないふりをしようとしても無駄だ)
「It is no use complaining.」
(文句を言っても無駄だ)
このような使い方があります。
5.be used(accostomed) to 〜ing
(〜することに慣れている)
これは次のように使います。
例)
「I am used to staying up late at night.」
(私は夜遅くまで起きていることに慣れています)
ここで使われている「to」は前置詞として使われているので後ろは
「ing」の動名詞になります。
ちなみにこれと似ているのが「used to 動詞の原形」です。
これは不定詞で勉強したものですが覚えていますか?
「used to 動詞の原形」
(よく〜したものだ)
※過去の規則的な習慣を表す。
これと混乱しないように気をつけましょう。
こっちには「be動詞」がつきません。
また後ろには「動詞の原形」がきました。
「used to」の「to」は不定詞のtoなので後ろが動詞の原形になっ
ています。
動名詞の慣用表現は数が多いので、2回に分けて説明していきます。
今回はここまでにしておきます。
次回は動名詞の慣用表現その2を行います。