3つの完了形を理解しよう!
現在完了
<現在完了>
形 :have(has) + 過去分詞
用法:ア)継続(ずっと〜している)
イ)経験(〜したことがある)
ウ)完了・結果(〜してしまった、〜したところだ)
例文)
「I have lived in Hokkaido since I was a child.」
(私は子どもの頃から北海道に住んでいます)
「He has never been abroad.」
(彼は一度も外国に行ったことがありません)
「Have you finished your homework yet?」
(あなたはすでに宿題を終えましたか)
現在完了は中学英語ですでに学習済みの内容です。
しかしこの形をしっかり理解できていないとその他の完了形も理解できなくなってしまいます。
よく分かっていない場合は復習をしておきましょう。
過去完了
<過去完了>
形 :had + 過去分詞
用法:ア)継続(ずっと〜していた)
イ)経験(〜したことがあった)
ウ)完了・結果(〜してしまっていた)
エ)大過去(ある過去よりも更に前の過去を表す)
オ)実現しなかった過去の意図・願望を表す
そもそも完了形というのは“時間に幅のある表現”になります。
現在完了は「過去から現在まで」を表し、
過去完了は「大過去から過去まで」を表します。
上のア)〜ウ)は現在完了がそのまま過去にスライドしたイメージになります。
<継続、経験、完了・結果>
例文)
ア)「I had been sick in bed for two days.」
(私は2日間ずっと病気で寝ていました)
イ)「He had never had such a delicious dinner.」
(彼はそのようなおいしい夕食は一度も食べたことがなかった)
ウ)「The train had already left when I got to the station.」
(私が駅に到着したとき、電車はすでに出発していました)
ここまでは現在完了のように幅のある表現が、そのまま過去にずれたものなので分かりやすいでしょう。
<大過去の用法>
それでは次に「大過去」の説明をしましょう。
ここでいう大過去という使い方は、
『時制のズレを表すためだけに使われる過去完了』
を指しています。
ひとことで「過去」といっても、時間的により古いものとそれ程古くはないものがありますね。
英語でその違いを表す時に「より古い過去を過去完了を使って表す」ことになっているのです。
このときの過去完了には「継続、経験、完了・結果」の意味はありません。あくまでも時間的に古いことだけを表しています。
次の例文を見てください。
例文)
- 「Today, I lost the book that I had bought yesterday.」
(今日、私は昨日買った本をなくしました)
この例文では「昨日買った本を今日なくした」といっています。
つまり「買った」のと「なくした」のはどちらも過去のことですが、「買った」方が古い過去になります。
買ったあとでなければ、なくせませんから。
このように単純に時間的に古いことを表すためだけに使われる過去完了を「大過去の用法」といいます。
<実現しなかった過去の意図・願望を表す過去完了>
最後はこの用法です。
「実現しなかった過去の意図や願望」を表すときに過去完了を使う。
『実現しなかった過去の意図や願望』というのは次のようなものです。
- 何かをしたいと思っていた。
- そういう努力をしたにもかかわらずそれが叶わなかった。
こういうことを言いたい場合です。
例文で確認してください。
例文)
- 「I had intended to arrive on time.」
- 「I had expected that you could come to the party.」
(私は時間通りに到着するつもりだったのだが)
(あなたはパーティーに来れることを期待していたのだが)
上の例文で分かるように、どちらの内容も実現していません。
- 「時間通りに到着するつもりだったのだが(できなかった)」
- 「パーティーに来れることを期待していたのだが(これなかった)」
ということです。
このように「実現しなかった過去の意図や願望」を表す時に過去完了を使います。
ちなみにこのパターンで使われる動詞は以下のようなものになります。
どれも意図や願望を表す動詞ですね。
hope
want
expect(〜を期待する)
intend(〜するつもり)
suppose(思う) など
未来完了
<未来完了>
形 :will have + 過去分詞
用法:ア)継続(〜し続けているだろう)
イ)経験(〜したことになるだろう)
ウ)完了・結果(〜してしまっているだろう)
未来完了というのは、
- 未来のあるときまで“続いているだろう”(継続)
- 未来のある時までには“したことになるだろう”(経験)
- 未来のある時までには“完了しているだろう”(完了・結果)
ということを表します。
いずれの場合も「未来のあるときにはこうだろう」という予想を表しています。
例文)
- 「We will have lived in Kyushu for two years next April.」
- 「If I go to the Disney Land again, I will have been there five times.」
- 「I will have finished my homework by this time tomorrow.」
(私たちは来月の4月で2年間九州に住んでいることになります)
(もしもう一度ディズニーランドに行ったら、5回行ったことになります)
(私は明日の今頃までには宿題を終わらせているだろう)
以上で完了形の説明は終わりです。
次は現在完了進行形