現在完了進行形って何?
今回は前回の完了形に続いて「完了進行形」の説明をしていきます。
完了進行形には次のような種類があります。
1.現在完了進行形
2.過去完了進行形
3.未来完了進行形
ここから3つの完了進行形を見ていきますが、どの場合でも“完了進行形はその動作を強調している”ことを意識してください。
現在完了進行形
<現在完了進行形>
形 :have(has) been + 〜ing
意味:ずっと〜し続けている
例文)
「I have been waiting for him since this morning.」
(私は今朝から彼を待ち続けています)
「It has been raining for two days.」
(2日間雨が降り続いています)
現在完了進行形は文字通り現在完了と進行形を合わせたものです。
現在完了は「過去から現在までの時間の幅がある表現」で、
進行形は「何かをしていることを表している表現」です。
この2つが合わさったものですから現在完了進行形は過去から現在まで、ずっと何かが続いているときに使う表現になります。
形は「have(has) been + 〜ing」
現在完了の「have(has) + 過去分詞」のルールと、進行形の「be動詞 + 〜ing」のルールが合わさった形になるので、be動詞の過去分詞が使われて、必ず「been」になります。
ここで一つ注意点があります。
現在完了進行形の注意点
<現在完了進行形の注意点>
「動作を表す動詞」しか使えない。
これはどういうことでしょう?
進行形の文は「動作を表す動詞」を使って作りました。
例えば、
「I am watching this movie.」
(私はこの映画を見ています)
「She was listening to the music.」
(彼女は音楽をきいていました)
これらの「watch(見る)」や「listen(聞く)」は動作を表しています。
それに対して“状態を表す動詞”というものもありました。
「know(知っている)」
「have(持っている)」
これらが代表的です。
これらの動詞は状態を表す動詞なので進行形は作れませんでした。
例えば、
- 「私は彼を知っています」
→○「I know him.」
→×「I am knowing him.」
※「私は彼を知っています」で「〜います」となっていても進行形にはしません。
- 「あなたはたくさんのCDを持っています」
→○「You have a lot of CDs.」
→×「You are having a lot of CDs.」
※「あなたはたくさんのCDを持っています」で「います」となっていても進行形にはしません。
このように状態を表す動詞では進行形にできませんでした。
ですから現在完了進行形に限らず、完了進行形を作れるのは“動作を表す動詞”に限られます。
例文)
「My brother has been studying for five hours.」
(私の兄は5時間勉強をし続けています)
「How long has she been sleeping?.」
(彼女はどのくらい眠り続けているのですか)
※「study」や「sleep」は動作を表す動詞です。
ちなみに「have」には「食べる」という意味があります。
この「食べる」というのは動作になるので、この意味で使うときだけは進行形で使えます。
例文)
「He has been having many cookies for an hour.」
(彼はたくさんのクッキーを1時間食べ続けています)
現在完了と現在完了進行形の違い
<現在完了と現在完了進行形の違い>
ここで一つ考えてもらいたいことがあります。
現在完了には「継続、経験、完了・結果」という用法があります。
この現在完了の継続と現在完了進行形の違いは何だか分かりますか?
その答えは現在完了進行形を使った場合は「継続して行っている」という意味が強くなります。
例文)
現在完了
「I've worked here for eight years.」
(私はここで8年間働いている)
現在完了進行形
「I've been working here for eight years.」
(私はここで8年間働き続けています)
上の例文はどちらも正しい言い方ですが、
下の方が「今でも働き続けている、継続しているんだよ」というニュアンスが強くなります。
つまり働き続けていることを「強調」していることになります。
このように現在完了と現在完了進行形のどちらでも言える場合は、完了進行形を使った方が「継続していることを強調する」と言うことができます。