受動態 未来形 進行形 完了形


受動態の未来形、進行形、完了形)

今回から受動態に入っていきますが、ここでは特に次のことについて説明していきます。

 

「受動態の未来形」
「受動態の進行形」
「受動態の完了形」

 

受動態は中学校でも勉強した使い方ですが覚えていますか?

 

<中学英語の受動態>

 

形 :be動詞 + 過去分詞
意味:〜される(された)

 

(ポイント)

 

1.能動態の目的語を受動態の主語にする。
2.能動態の動詞を「be動詞 + 過去分詞」に変える。
3.能動態の主語を「by」の後ろに続ける。
 (このとき代名詞なら目的格にする)

 

例)

 

「He broke the window.」
   ↓
「The window was broken by him.」
(その窓は彼に壊されました)

 

これが中学英語で勉強した受動態の基本です。
他にも

 

「第4文型の場合(目的語が2つある場合)」
「第5文型の場合」
「by以外の前置詞を使う場合」

 

などがありましたが、ここでは省略します。
中学英語の内容を詳しく知りたい場合はこちらを参考にして下さい。

 

「中学英語の勉強法 受動態」

受動態の未来形

ではここから高校の範囲としてまずは「受動態の未来形」を説明しましょう。

 

<受動態の未来形>

 

形  :「will be + 過去分詞」
訳し方:「〜されるでしょう」

 

 

「〜される」という受動態にも「〜されるでしょう」となる未来の表現があります。

 

このときは「will be + 過去分詞」という形を使って表します。

 

・未来形なので「will」を使う。
・受動態なのでbe動詞+過去分詞になる。

 

will + 動詞の原形
     be   + 過去分詞
    ↓
will + be + 過去分詞

 

※(willの後ろは原形なので常に「be」となります)

 

 

こう理解して覚えておきましょう。
例文で見るとこんな文です。

 

例文)
「He will repair the car tomorrow.」
(彼はその車を明日修理する予定です)
   ↓
「The car will be repaired by him tomorrow.」
(その車は明日彼によって修理される予定です

 

 

「My grandfather will forget the story soon.」
(私の祖父はその話をすぐに忘れてしまうでしょう)
   ↓
「The story will be forgotten by my grandfather soon.」
(その話は祖父によってすぐに忘れられてしまうでしょう

 

 

例文の内容はさておいて、受動態の未来形の作り方は分かりますね。
このように受動態の未来形は「will be + 過去分詞」を使って表します。

 

 

(練習問題)

 

次の日本文にあう英文を作りなさい。

 

「彼は誰かに助けられるでしょう」
( helped, will, he, someone, be, by )
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
正解)
「He will be helped by someone.」
(彼は誰かに助けられるでしょう

 

 

<受動態の未来形 ポイント>

 

未来形→will + 動詞の原形
受動態→     be   + 過去分詞
    ↓
受動態の未来形
「will be + 過去分詞」

受動態の進行形



次に受動態の進行形について説明します。

 

<受動態の進行形>

 

形  :「be being + 過去分詞」
訳し方:「〜されている(されていた)」

 

ここでも理屈で理解できます。

 

・進行形なので「be + 〜ing」
・受動態なので「be + 過去分詞」

 

be + 〜ing
   be + 過去分詞
   ↓
be + being + 過去分詞
※2つを合わせると必ず「be + being」

 

 

このように考えます。
例文で見てみましょう。

 

例文)
「Hiroshi is washing the car.」
(ヒロシはその車を洗っています)
   ↓
「The car is being washed by Hiroshi.」
(その車はヒロシによって洗われています

 

 

「They are planting these trees.」
(彼らはこれらの木を植えています)
   ↓
「These trees are being planted by them.」
(これらの木は彼らによって植えられています

 

 

今度は受動態の進行形なので「ing」が登場します。
またここでも「受動態」と「進行形」という二つの内容を伝えるので、この二つの特徴を盛り込んでいくことになります。

 

 

「is being + 過去分詞」
「are being + 過去分詞」
「was being + 過去分詞」
「were being + 過去分詞」

 

このように受動態の進行形では、be動詞の後ろは必ず「being」に
なることも覚えておきましょう。

 

 

(練習問題)

 

次の日本文にあう英文を作りなさい。

 

「その子どもは今その穴から救出されているところです」
( child, rescued, hall, now, being, the, the, is, from )
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
正解)
「The child is being rescued from the hall now.」
(その子どもは今その穴から救出されているところです

 

<受動態の進行形 ポイント>

 

進行形→ be + ing
受動態→    be + 過去分詞
      ↓
受動態の進行形
     be being + 過去分詞

受動態の完了形

最後に受動態の完了形について説明します。

 

<受動態の完了形>

 

形  :have(has) been + 過去分詞
訳し方:〜されたところです、〜されてしまった

 

 

最後は受動態の完了形です。

 

完了形→have(has) + 過去分詞
受動態→       be   + 過去分詞
       ↓
完了形の受動態
    have(has) + been + 過去分詞

 

この使い方は受動態に完了形の意味が加わったものです。
例文で見てみましょう。

 

例文)
「Miku has finished her homework.」
(ミクは宿題を終えたところです)
    ↓
「Her homework has been finished by Miku.」
(宿題はミクによって終えられたところです

 

このように書きかえます。
では練習問題を解いてみましょう。

 

 

(練習問題)

 

次の日本文にあう英文を作りなさい。

 

「そのコンピュータはナオヤによって壊されてしまいました」
( computer, Naoya, by, broken, been, the, has )
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
    ↓
正解)
「The computer has been broken by Naoya.」
(そのコンピュータはナオヤによって壊されてしまいました

 

 

<受動態の完了形 ポイント>

 

完了形→have(has) + 過去分詞
受動態→        be + 過去分詞
      ↓
受動態の完了形
    have(has) been + 過去分詞

今回の内容はここまでです。
ここでは練習問題が少ないので、ここで理解したことを元に問題を解いてみて下さい。

 

次回は「疑問詞で始まる文の受動態」