受動態(They say that)


受動態(They say thatの受動態)

さて、今回は上の受動態について説明していきます。
前回の内容はもう大丈夫ですか?

 

<前回の内容>
「疑問詞で始まる文の受動態」

They say thatの受動態

<They say thatの受動態>

 

このThey say thatの受動態は2種類の書きかえができます。
これは例文で見てください。

 

ちなみに接続詞のthatはすべて省略できます。

 

例文)
「They say (that) he is busy.」
(彼は忙しいということです)
    ↓

  • 「It is said (that) he is busy.」
  • 「He is said to be busy.」

(彼は忙しいと言われています)

 

 

この例文から分かるように、They say that 〜の文は、

 

1.It is said (that) S + V
2.S is said to 〜

 

という2種類の受動態を作ることができます。
訳し方は「〜と言われています」となります。

 

 

ただし、このThey say thatの受動態は4パターンの書きかえがあり、上の例文はその一つにすぎません。

 

では4パターンとはどんなものか、見ていきましょう。

They say that 〜の4パターンの受動態



1.「They say (that) he is busy.」
  (彼は忙しいということです)

 

→ 「It is said (that) he is busy.」
→ 「He is said to be busy.」
  (彼は忙しい言われています

 

 

まずは1番です。
これは最もシンプルな形です。

 

まずは上の文をthatの前と後ろで分けてみてください。

 

「They say」 → 「現在形」
「he is busy」 → 「現在形」

 

 

どちらも現在形でそろっていますね。
このようなときは、「It is said (that) 〜」の後ろに、元の文に書いてある「(that) he is busy」を続ければOKです。

 

 

また下の文ですが、
これはthat節以下の主語(ここではhe)を文の主語にして「He is said to 〜(動詞の原形)」となります。

 

この例文ではthat節の前後がどちらも「現在形」ですが、このように時制がどちらも一致しているときには不定詞の「to + 動詞の原形」が後ろに続きます。

 

 

2.「They say (that) he was busy.」
  (彼は忙しかったということです)

 

→ 「It is said (that) he was busy.」
→ 「He is said to have been busy.」
  (彼は忙しかった言われています

 

 

次はこの例文です。
この文は1番と違って時制がずれています。

 

「They say」  →「現在形」
「he was busy」→「過去形」

 

 

形式主語のItで受動態を作るときは簡単です。
「It is said」の後ろにthat以下をつなげればOKです。

 

→「It is said (that) he was busy.」

 

 

 

しかしもう一つの文では注意が必要です。
このようにthat節の時制が一つ古くなっているときには不定詞の部分は「to have + 過去分詞」になります。

 

→「He is said to have been busy.」

 

 

この「to have + 過去分詞」という形がきたら前に書いてある時制(ここでは「is」)よりも一つ古いことを表します。

 

 

 

3.「They said (that) he was busy.」
  (彼は忙しいということでした)

 

→ 「It was said (that) he was busy.」
→ 「He was said to be busy.」
  (彼は忙しい言われていました

 

 

3つ目です。
今度も時制を確認してみましょう。

 

 

「They said」 →「過去形」
「he was busy」→「過去形」

 

 

どちらも過去形です。

 

 

「It」で始まる形は「It was said (that) 〜」となります。

 

→「It was said (that) he was busy.」

 

これは簡単ですね。
過去形なので「was」を使います。

 

そして「It was said」の後ろにはthat以下をつなげるだけです。

 

 

ではもう一つ。
「He」で始まる文は?

 

これは時制が過去で一致しているので1番と同じようにふつうの不定詞が続きます。

 

→「He was said to be busy.」

 

このように、後ろに不定詞の「to + 動詞の原形」が続くときは「主節と時勢が一致しているとき」と覚えておきましょう。

 

 

4.「They said (that) he had been busy.」
  (彼は忙しかったということでした)

 

→ 「It was said (that) he had been busy.」
→ 「He was said to have been busy.」
  (彼は忙しかった言われていました

 

 

ラストは4番目のパターンです。
まずは時制の確認。

 

「They said」 → 「過去形」
「he had been busy」 → 「大過去」

 

 

過去形と大過去なので時制がずれていますね。
まずは「It」で始まる文。

 

→「It was said (that) he had been busy.」

 

過去形なので「It was」で始めて、その後ろにthat以下を続けています。

 

 

 

では「He」で始まる文は?

 

→「He was said to have been busy.」

 

 

こうなります。

 

過去形なので「He was」で始まります。
さらに時制がずれているので「to have been」となります。

 

 

説明を聞いているとごちゃごちゃしているようですね。
今回は「They say」という形で説明しましたが、
実は主語も動詞ももっと他にバリエーションがあります。

 

 

「They think」
「They suppose」
「They believe」など

 

「People say」
「People think」
「People suppose」
「People believe」など

 

このようにいろいろありますが、今回は代表として「They say」で説明をしました。

 

 

では最後にこの練習問題をして終わりにしましょう。

練習問題

(練習問題)

 

次の文を2種類の受動態に書きかえなさい。

 

1.「They think that she is rich.」
2.「They think that she was rich.」
3.「They thought that she was rich.」
4.「They thought that she had been rich.」

 

 

1.「They think that she is rich.」
 (彼らは彼女が金持ちだと思っています)

 

→「It is thought that she is rich.」
→「She is thought to be rich.」
 (彼女は金持ちだ思われています

 

 

2.「They think that she was rich.」
 (彼らは彼女が金持ちだったと思っています)

 

→「It is thought that she was rich.」
→「She is thought to have been rich.」
 (彼女は金持ちだった思われています

 

 

3.「They thought that she was rich.」
 (彼らは彼女が金持ちだと思いました)

 

→「It was thought that she was rich.」
→「She was thought to be rich.」
 (彼女は金持ちだ思われていました

 

 

4.「They thought that she had been rich.」
 (彼らは彼女が金持ちだったと思っていました)

 

→「It was thought that she had been rich.」
→「She was thought to have been rich.」
 (彼女は金持ちだった思われていました

 

 

以上です。
お疲れさまでした^^

 

 

今回の内容はここまでです。
ここでは練習問題が少ないので、ここで理解したことを元に問題を解いてみて下さい。

 

 

次回は「haveを使った受動態」