助動詞の解説
助動詞のneed
「need」は中学英語では「〜が必要である」という一般動詞として習っていると思います。しかし助動詞としての使い方もあるので、ここではその説明をしていきましょう。
ア)〜する必要がある(助動詞)
例文)
「Need he attend the meeting?」
(彼はその会議に出席する必要がありますか)
「Yes, you must. / No, you need not.」
(はいあります / いいえその必要はありません)
助動詞としての「need」なので「助動詞+動詞の原形」というルールになります。
この例文を肯定文の形にしてみましょう。
→「He need attend the meeting.」
(彼はその会議に出席する必要があります)
こうするとさらに分かりやすくなるでしょう。
この例文では主語が「he」ですが「need」に三単現のsはついていません。
また一般動詞の「attend」にも三単現のsはついていません。
これは「need」が助動詞として使われているからです。
助動詞には三単現のSはつけないのと、その後ろには動詞の原形が続くからです。
また答え方にも特徴がありますね。
「Yes」の場合は「はいしなければなりませんよ」という意味にするので「must」が使われています。
ちなみに、
この例文を一般動詞として「need」を使って表すと次のようになります。
例文) 一般動詞として使ったneedの場合
肯定文:「He needs to attend the meeting.」
否定文:「Does he need to attend the meeting?」
答え方:「Yes, he does. / No, he doesn't need(have) to.」
needを一般動詞として使った場合は、肯定文ではneedに三単現のSがつきます。
またその後ろは不定詞の「to + 動詞の原形」になるので、「to attend」にします。そして疑問文、答えの文では「does」を使うことになります。
まずはこの「助動詞としてのneed」と「一般動詞としてのneed」の違いを理解しましょう。
助動詞のdare
この単語は中学では見たことがないと思います。
読み方は「デァー」です。
「ダレ」ではないので気をつけてくださいね。
この助動詞は「疑問文・否定文」で使われて、意味は「あえて〜する、〜する勇気がある」になります。
「dare」
(あえて〜する、〜する勇気がある)
例文)
「She dare not tell him to have a date with her.」
(彼女は彼にデートをしてくれるように言う勇気がない)
このdareも助動詞なので否定文は後ろにnotを続けて「dare not」とします。
疑問文では「Dare 〜?」になります。
上の例文を疑問文にするとこうなります。
「Dare she tell him to have a date with her?」
(彼女は彼にデートをしてくれるように言う勇気がありますか)
このdareは出題頻度は低く、あまり目にしないかもしれません。
助動詞のought to
「ought to」は「should」と同じ意味です。
「ought to」
(〜すべき)
例文)
「You ought to be strict to your son however earnestly he asks you to help him.」
(あなたは息子がどんなに熱心に助けを求めても厳しくするべきです)
上の例文は「ought to」を「should」に変えても同じ意味になります。
「ought to」と「should」はどちらも同じ意味の助動詞になるので、そっくりそのまま置きかえるだけでOKです。
助動詞のused to
これはとても大切です。
もちろんこれまでに紹介した助動詞も大切ですが、「dare」や「ought to」に比べると目にする頻度が多くなります。
ア)よく〜したものだ(継続的な過去の習慣)
例文)
「He used to run early in the morining.」
(彼はよく朝早く走ったものでした)←継続的にやっていた。
「used to」は過去の習慣を表しますが、特に“継続的な”過去の習慣を表します。
上の例文でいえばこの彼は、朝早く走ることを“継続して”行っていたことを表しています。
これがもしも継続的ではなくて、“不規則な過去の習慣”だったときには「would」を使います。
これは助動詞(will, would, should)で説明をしましたね。
この意味で使われるときには「would often」となることが多いと言いました。
「I would often run early in the morning.」
(私はよく朝早く走ったものでした)←ときどき思い立ったようにやっていた。
このように使い分けます。
「used to + 動詞の原形」→継続的な過去の習慣
「would + 動詞の原形」 →不規則な過去の習慣
この使い分けを覚えておきましょう。
イ)(かつては)〜だった(過去の状態)
例文)
「There used to be a tall tree in front of my house.」
(私の家の前に大きな木がありました)
これは「かつて」、つまり昔はこんな状態でしたよということを表しています。
「used to」は過去の状態を表すことができます。
上の例文が分かりずらいと思いますが、こう考えてください。
「There is(are) 〜.」(〜があります)
↓
過去の状態を表す「used to + 動詞の原形」を文に入れる。
↓
「There used to be 〜.」
※「used to」の後ろは動詞の原形なのでbe動詞の原形、beになる。
こう考えましょう。
助動詞のwouldとused toの違いに注意
ここで一つ注意があります。
継続的な過去の習慣をあらわす「よく〜したものだ」は「used to」を使うが、これを「would」に変えると過去の不規則な習慣になると言いました。
では同じようにイ)の使い方の「(かつては)〜だった(過去の状態)」でも「would」で書きかえができるか?
これはできません。
「would」では「状態」を表すことができないからです。
ですから「There would be 〜」なんて言い方はできないので気をつけて下さい。
「かつて〜があったものだ(でも今はない)」ということを言いたいときには、「There used to be 〜.」という言い方が使われると覚えておきましょう。
(ポイント)
「used to 〜」
動作を表す動詞の場合:「よく〜したものだ」(継続的な過去の習慣)
状態を表す動詞の場合:「(かつては)〜だった」
※「would」は動作を表す動詞の場合だけ使えて「不規則な過去の習慣」を表す。